■入念な肌ケアが日課の男子高校生
■把细致地护肤作为每天必修课的高中男生
東京都北区に住む高校2年生の守口佳志さん(16)は、お風呂での入念な洗顔が日課だ。ネットで十分に泡立てた洗顔料を顔に付け、優しく肌の汚れを洗い落とす。風呂から上がると肌の乾燥を防ぐため母親と同じブランドの化粧水とクリームで保湿。陸上部に所属するので、夏は紫外線対策を欠かさない。
住在东京都北区的高二学生守口佳志(16岁),洗澡时细致的洗脸是每天的必修课。用发泡网使洗面奶充分起泡,然后涂到脸上,温柔地洗去脸上的污垢。洗完澡后,为了防止皮肤干燥,使用和母亲同品牌的化妆水和乳液保湿。因为参加了学校的田径部,所以夏天防御紫外线也是必不可少的。
守口さんのような若い男性は今や珍しくない。調査会社のインテージによると、男性で化粧品を購入する割合は20代が60.2%と最多で、30代で51.8%。若いほど購入率は高い。さらにロート製薬の若年層向け男性用化粧品「オキシー」の利用者をみると、15~19歳が30%で最多。25~29歳が21.9%、20~24歳が18.5%で続く。
像守口这样的年轻男性,如今是很常见的。根据调查公司INTAGE的报告,男性购买化妆品的比例20多岁的有60.2%,人数最多,30多岁有51.8%。越年轻购买率越高。另外,分析ロート制药公司面向年轻人开发的男性用化妆品“OXY”的购买数据可知,15~19岁占到了30%,人数最多。25~29岁占21.9%,接下来是20~24岁,占18.5%。
■男性スキンケア市場、2年間で3割増に
■男性护肤市场,2年间增加了3成
スキンケアを中心とした男性用化粧品の市場が本格的に立ち上がったのは1980年代。経済産業省によれば男性スキンケア市場(出荷ベース)は80年代後半~90年代後半に100億円前後で推移し、98年に約148億円まで膨らんだが、その後落ち込んだ。これが再び上向いたのが2003年前後。近年に急伸し、11年は217億円弱と09年比34.5%伸びた。
以护肤为中心的男性用化妆品市场,真正建立起来是在1980年代。根据经济产业省的数据,男性护肤市场(出货金额)从80年代后半到90年代前半增加到100亿日元,98年膨胀到148亿日元,之后回落。数值再次上升是在2003年前后。近年急速扩大,11年达到217亿日元,比09年增加了34.5%。
背景には若年層の清潔意識の高まりがある。1990年代後半に私立高校の男女共学校が過半数を超えたこともあり「中高生も女性の目をより意識するようになり、身ぎれいにする男子が増えた」とリクルートライフスタイルビューティ総研センター長の野嶋朗氏は指摘する。これに合わせてロート製薬が「オキシー」の化粧水や洗顔料を投入するなどスキンケア商品の数も増え始めた。
这种现象的背景是年轻人清洁意识的提高。1990年代后半,私立高中的男女混合学校超过半数,美容研究中心所长野嶋朗指出“初中男生也越来越在意女性的看法,衣着整洁的男生增加”。与之相伴,像ロート制药投入“OXY”的化妆水和洗面奶的研发生产等,护肤商品的数量也开始增加。
■ハナコ世代以降の母と息子は仲良し
■Hanako一代之后的母子关系良好
これらに加え、市場拡大を促したとみられるのが「美容意識の高いハナコ世代(59~64年生まれ)以降の母親の影響」(マーケティングライターの牛窪恵さん)だ。牛窪さんは「ハナコ世代の子供にあたる25~29歳男性は母親と仲が良く、中高生時代から肌をケアするのは当たり前の家庭環境だった」と話す。
再者,促进男性护肤市场扩大的另一个原因,被认为是“美容意识很高的Hanako一代(59~64年出生)之后的母亲的影响”(市场记者牛窪恵语)。牛窪说:“相当于Hanako一代的孩子们的25~29岁的男性和母亲的关系很好,有着从初高中时期自然就要开始护肤的家庭环境”。
東京都葛飾区の会社員(28)は「高校時代に化粧水を使い始めたのは母親の薦め」と振り返る。今の20代後半が10代だった時、美容意識が高い母親が息子にも肌ケアを薦めるケースが増加。その習慣が2000年代半ばから定着し始め、現在の10代、20代の需要に至った、とみられる。
东京都葛饰区的公司员工(28岁)回忆道,“我从高中时代开始使用化妆水是由于母亲的推荐”。现在近30岁的男性有很多都在10多岁时,被美容意识很高的母亲推荐使用护肤品。这个习惯从2000年代中期开始固定,现在的10多岁、20多岁的男孩子大都要护肤。
■市場拡大を受け、化粧品各社も新製品
■市场扩大,各化妆品公司也纷纷研制新产品
花王が11年に実施した20~30代調査でも、男性の肌への関心が高まる時期はニキビが気になる年ごろの中高生が7割。女性用化粧品を使う人は4割に上る。東京都豊島区の宇田川拓巳さん(18)も化粧品の使い始めは母親の化粧水の試供品だ。
在花王公司11年对20~30多岁的年轻人实施的调查中,男性开始对皮肤关心是在“在意青春痘”的初高中阶段的人占了7成。使用女性化妆品的人占4成。东京都丰岛区的宇田川拓巳(18岁)最初使用的化妆品是母亲的化妆水试用装。
市場の急成長をうけて若年層を狙う新商品の投入も勢いづく。ロート製薬は2月、男子高校生の「肌のシミが気になる」との声をうけて美白スキンケアシリーズ「オキシーホワイト」を発売。売上高は「計画通りに推移している」(同社)。
应市场急速增长的需求,以年轻人为目标的新商品的投入也声势浩大。ロート制药应对男高中生“在意色斑”的呼声,在2月发售了美白肌肤护理系列“OXYWHITE”。销售额“如预期那样稳定增长”。
マンダムは2月、7年ぶりに「ギャツビー」から男性用日焼け止めを投入。花王は9月にヒアルロン酸配合の洗顔シート「メンズビオレ洗顔パワーシート 化粧水in」を発売し、同分野の売上高は1カ月強で前年同期比2割増えた。
マンダム于2月时隔七年发售了男性用防晒霜“GATSBY”。花王于9月发售加入了透明质酸成分的洗面奶“男性碧柔含化妆水成分强力洗面乳”,同领域的销售额一个多月比上年同期增长了2成。
■社会人になれば、さらに需要が拡大
■成为社会人后,需求更加扩大
オールアバウトのガイドで男性美容研究家の藤村岳さんは「10~20代は身だしなみとしてスキンケアをしており、ブームには終わらない」と話す。花王も「今の10代が社会人になれば、さらに需要が膨らむ」とみる。
All About 的指南中,男性美容研究家藤村岳说到“10~20多岁的人作为自身修养来保护皮肤,而且这个热潮不会结束”。花王公司也判断道“现在的十多岁的人到了社会人的年龄,护肤需求会更加膨胀”。
化粧品市場全体は頭打ち傾向にあり、経産省の統計では国内メーカーの出荷額は11年が1兆4000億円と10年比1.2%減った。男性用が占める比率はまだ小さいが、品ぞろえの拡大や1人当たり買い上げ点数の増加が見込まれる。数少ない成長分野として各社の攻勢がさらに強まりそうだ。
化妆品市场整体来说已经饱和,据经济产业省的统计,日本国内厂商的出货额11年为1兆4000亿日元,比10年减少1.2%。虽然男性化妆品的比率还很小,但总产量和平均每人购买量的增加是可预见的。在这个数量尚少的增长领域,各公司的攻势也在增强。
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