むかしむかし、一人のみすぼらしい旅のお坊さんが港町(みなとまち)にやって来ました。
很久很久以前,有个寒碜的云游僧来到了港町。
昨日からの雨でびしょぬれになったお坊さんは、海岸の宮沢村(みやざわむら)にたどりつくと村はずれの一軒の家の戸を開けて頼みました。「旅の僧ですが、一夜の宿をお願いいたします」
昨天开始就下的雨把云游僧淋得湿透了,在达到海岸的宫泽村后,敲开了一户村外人家的门,拜托道「我是云游僧,拜托让我住一晚吧」
その家は夕食どきでしたが、お坊さんをこころよく家にあげてくれたうえ、自分たちの分を少しづつ減らして、お坊さんの食べるごはんを用意してくれたのです。
那家人正在吃晚饭,不仅很快乐地把和尚让进屋里,还减少自己吃的量,来准备和尚的饭菜。
また家の人たちは、「たき木も少なく、ろくに火も燃やす事も出来ずに申しわけありません」と、言いながらも、みんなでありったけの木クズを集めて燃やしてくれたので、お坊さんのぬれた着物も翌朝にはすっかり乾きました。
家里人还说「柴火比较少,没法把火烧得很旺,不好意思」虽然这样说,但是大家还是把所有的木屑都搜集起来烧火,所以和尚湿透了的衣服在第二天也干了。
次の朝、お坊さんは旅立つ前に言いました。「あたたかいおもてなし感謝いたします。来年からは、この村のみなさんがたき木に不自由しないようにいたしましょう」
第二天,和尚在出发前对大家说道「特别感谢你们的热情款待。明年开始,让这个村子里的人能自由运用柴火」
それから一年近くたち、北風が吹いて海が荒れ始めると、どこからかたくさんの流木が海岸におし寄せて来たのです。
在那之后过了一年左右,北风吹来,海上开始起浪的时分,不知从哪里漂来很多木材。
そして次の年もその次の年も、流木たえる事なく海岸におし寄せて来たのです。
而且之后的几年都一样,木材不断地漂到海岸上来。
間もなく村人たちは、あの時のお坊さんが闻名な弘法大師(こうぼうたいし)であった事を知り、冬になって流木が海岸に打ち寄せて来ると、「今年も弘法さまの寄り木がやって来たぞ!」と、ありがたくそれを拾い集める様になったという事です。
不久之后,村民们就明白那时分的和尚原来就是闻名的弘法大师。每到冬天,漂流的木材达到海岸时,「今年弘法大师送来的木头又到了哦」大家就会带着感激的心情把木头捡起来。