笈川幸司,清华大学外教,日语教学专家。他有着超凡魅力,被誉为“鬼川”。在10年的教学生涯中,他通过自己的摸索和探究,针对中国学生的日语发音问题,独创了纠正中国学生日语发音的“笈川乐谱”、“演讲秘笈”、“朗读秘笈”、“背诵秘笈”等学习方法。出版过《一番日本语》、《对话笈川》、《笈川日语朗读教科书》、《笈川日语演讲教科书》。
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友志誕生
友志诞生
最近の日本は、経済的に落ち込んでしまったと思われている。しかし、若者たちは安月給とはいうものの、仕事はきちんとやっている。経済的に絶好調だったひと昔と比べれば環境だって良くなった。子どもの頃、炎天下のプール帰りはいつも息苦しくてたまらなかったのを覚えている。子ども同士で「これは光化学スモッグだな」なんて生意気なことを言い合った。金はあるけど体はぼろぼろ…なんて状態は、もうごめんなのだ。
近来人们认为日本经济低迷。年轻人尽管拿着低薪,还是心安理得在工作。跟十多年前经济发展最好的时期相比,环境也变好了。我现在还记得小时候大热天从游泳池出来感觉呼吸困难。同伴之间都神气活现的说“这是光化学烟雾呢”。钱是有了,身体却垮了……这种状况让人不想再体验。
そんな今なら、経済的にあと少しだけ豊かになれば、ひと昔前の日本よりずっとずっと幸せを感じられるに違いない。若い頃、アメリカンドリームみたいに大金持ちになって、自分の工場で奴隷のように働く何万人もの従業員を従えて悠々自適な生活を送っている成功者に対し、何だかひいてしまう自分がいた。今の若者も同じように見ているかもしれない。アメリカンドリームからは価値を見出すことができないのだ。
现如今呢,如果经济方面再稍微宽裕些,那肯定要比十多年前的日本幸福到哪儿去了。我年轻时,对于美国梦那种成为大富翁,掌握着自己工厂里如同奴隶般工作的几万工人,悠闲自在生活的成功人士,总是让我敬而远之。现在的年轻人也是相同看法吧。在美国梦里是找不到个人价值的。
日本を世界のトップに押し上げた世代は、今の若者たちを見て情けないと感じるだろうが、彼らが憧れた世界を、申し訳ないが、どうしても憧れることができない。だから、同じ方向を見て頑張ることができない。それが、僕の本音だった。
把日本推到世界顶点的一代人,看到如今的年轻人会觉得遗憾吧,说句不好听的,他们所向往的世界我是实在憧憬不来的。因此,我无法朝着他们的方向去努力,这是我的真心话。
中国に来て、大学からいただいた給料をすべて学生たちのために使ってしまった。そのせいで、夏休みに一時帰国することもできなかった。それでも毎日24時間、一年365日、十年3650日、その一瞬一瞬どれも幸せな時間だった。悠々自適な生活を送るアメリカンドリーマーが本当に幸せなら、何から何まで高級品を取り揃えるようなことはしないだろう。物ばかり求めているのは、たぶん、ストレス発散だ。
来中国后,我在大学领到的薪水全用在了学生身上。为此,我连暑假回国的钱都没有。尽管如此,每天24小时,一年365天,十年3650天,每一个瞬间我都觉得幸福。如果过着悠然自在生活的美国梦真的幸福,那又何必什么都用名牌来堆砌出幸福感呢。会不断追求物欲,估计就是在纾解压力吧。
翻って、もちろん今も悠々自適な生活を送っていない。それでも、僕なりのチャイニーズドリームがあって、昔、「やりたいけどたぶんできないだろう」と思っていたことが、いま実現のものとなっている。
反过来说,我现在当然也没过上悠闲自在的生活。即便如此,我也有自己的中国梦,以前“想做但觉得可能做不成”的事,现在也实现了。
今、なかなか思い通りに行かずに、くすぶってると感じる若者たちなら、僕の今の喜びがわかるはずだ。大人たちが言うことやることは、いつも良いとこ取りで調子が良い。そのせいで、大事な時には尊敬できない部分を僕たちに見せてしまう。それでも、「悔しかったら同じようにやってみろ」などと威張りちらす。だけど、同じようにはやりたくないのだ。若い頃、大人たちの話を聞くたびにいつもどこか違うと思っていた……
现在总是觉得发展不顺,怀才不遇的年轻人应该能理解我现在的喜悦吧。大人们说的做的总是挑好的,所以显得顺利。由此,关键时刻总是让我们看到令人无法尊敬之处。即便如此,他们还摆架子说 “不满的话你也做相同的事看看”。但是,我们不愿做跟他们同样的事。年轻时,我们每次听到大人的话总觉得哪儿不对……
2012年1月22日、友志が誕生した。日中友好を志す子どもだから友志。
2012年1月22日,友志诞生了。他是有志于中日友好的孩子所以叫友志。
日中関係がこじれ出し、いつまでも日中友好などと言っていたら、「お前、平和ボケか?」と両国民から同時になじられそうだ…。平和ボケだと笑われる社会は、そんな未来を願った人たちの犠牲の上にあるのだけれど……
中日关系恶化,还老说什么中日友好,感觉会同时受到两国人责难“你是和平白痴吗?”会嘲笑别人是和平白痴的社会,是建立在牺牲盼望和平的人们的基础上的……
最近は日本語を専攻にしたことを、外れクジでも引いたかのように後悔する中国の大学生も増えてきた。反日デモにしろ、大気汚染にしろ、こと、中国に関しては、喜ばしいニュースを聞くことがほとんどない。そんな中、中国に駐在にきた企業戦士も頭を抱えていることだろう。
最近觉得自己选日语专业就像抽中下签一样而后悔的中国大学生在增加。不管是反日游行还是空气污染,只要扯上中国,几乎都听不到让人愉快的新闻。在此环境下,派驻中国的企业战士也头疼吧。
北京で普通に生活していると、日本人がおとなしいのをいいことに、ちょろまかしてやろうと考えている中国人にたまに出くわす。GDPで世界二位に躍り出ようとする数年前から、日本なんてチョロいと本気でなめ始めた中国人もいる。「歴史問題を直視しろ!ドイツはその点評価できる!」などと平気で口にする人もいる。
在北京的日常生活中,我偶尔也能遇上觉得日本人老实正好方便敲竹杠的中国人。在GDP跃居世界第二之前好几年就有中国人开始真心瞧不起日本了。也有人会轻率说出“正视历史!德国在这点上就做的很好!”这种话。
確かに、ドイツは評価されるべきかもしれない。しかし、彼らは一度で懲りずに、次の時代にももう一度やってしまった。それをわかっていて、それでもドイツが素晴らしいと言うのだろうか。
可能德国确实是该受到赞扬。不过,他们先前吃一次苦头不算,那之后又卷土重来。说德国好的人是在了解这些的基础上说的吗?
では、日本は良いかと言えば、どうだろう。最近は、大気汚染のニュースが連日報道されるが、実は、日本で報道されて間もなく北京では快晴が続いた。あの、ものすごい汚染の霧が消え、嘘みたいな青空が広がった。中国人を茶化すのが好きな日本人なら、「空を青いペンキで塗ったかのような快晴」とでも表現するだろう。本来なら霧が消え、青空が広がったこと自体ニュースなのだが、ネットでもテレビでも、中国に関するグッドニュースはなかなか見られない。そのせいか、中高大学時代の友人で、中国に対して好印象を抱いている人はひとりもいない。中国人の素晴らしさ、すごさを知っている人もひとりもいない。ひとりもいないのだ。
那么日本又如何,是好还是坏呢?最近空气污染的新闻每天报道不断,可实际上在日本报道后不久北京就连日晴天。严重的雾霾消散,仿佛假造的蓝天铺展开来。喜欢嘲弄中国人的日本人大概会用“天空晴朗得仿佛用蓝色油漆刷过似的”来形容。原本雾霾散去,晴空再现本身就算个新闻,但是无论是网上还是电视上都难以看到有关中国的正面新闻。受此影响,我初高中大学同学中没一个对中国的印象是好的。也没一个人了解中国人的优点和厉害之处。真的一个都没有。
日中友好を志す人にとっては、いまは逆風の真っ只中。沖縄を襲う台風20何号みたいに、何もしないで立っているだけでも、思いっきり吹っ飛ばされそうだ。
对有志于中日友好的人来说,现在正是逆境当头。就像袭击冲绳的台风20几号一样,你就算站着什么也不做,也会被狂风所吹跨。
生まれてわずか3ヶ月、妻の故郷北九州から友志が北京にやってきた。それから、南京・常州・無錫・蘇州・南通・上海と、僕のマラソンについてきてくれた。講演会の最後には、友志を会場にいる学生たちに紹介する。生後三ヶ月にして、舞台に立つことが日常になった。
友志在出生仅3月后从我老婆的故乡北九州来到了北京。那之后,经南京、常州、无锡、苏州、南通、上海,一直追随着我的马拉松演讲之旅。演讲会的最后,我把友志介绍给在场的学生。出生刚三个月,就对登上舞台习以为常了。
日本のことをひどくいう中国人はいても、笑顔の赤子に文句を浴びせる人はどこにもいない。僕たち家族三人は、いまなお、逆風の中にいる。ただ、外ではどんなに激しい嵐が吹こうとも、僕たちのいる空間だけはいつも穏やかな風が流れている。
尽管有的中国人把日本说得很坏,但是却没人会对笑着的婴儿抱怨什么。我们一家三口,现在仍处在逆风当中。只不过,不管外面的风暴多么猛烈,可在我们生活的空间却总是吹拂着和煦的风。
日语翻译学习专访笈川幸司:中国最强“热血”日语外教
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