民主之春 遭遇寒流
世に独裁者と称される人物はおしなべて自己顕示の欲望が強い。銅像をつくり、記念碑を建てて、広場や大通りに我が名を冠する。取り巻きや媚びへつらう者たちが、歓心を買うために率先することもある
世上被称为独裁者的人无一例外都有很强的自我表现欲。诸如造一尊铜像,建一个纪念碑,抑或是在广场及街道之上冠以自己的名字。当然也有的是那些吹喇叭抬轿子献殷勤的亲信为了讨主子欢心而争着抢着做的。
エジプトに30年君臨した前の大統領、ムバラク氏の名も全土の通りや施設につけられた。その数は万とも10万ともいわれた。「現代のファラオ(王)」とも呼ばれた支配者を、歓声とともに倒したのは2年半前のことだ
在埃及,曾君临天下30年的前总统穆巴拉克的名字就被安排在了全国的很多街道及设施之上,其数量有的说上万,也有的说甚至高达10万。2年半之前,人们在欢呼声中推翻了这位被称为“现代法老(帝王)”的统治者。
去年は、初の自由な選挙でムルシ氏を大統領に選んだ。民主化の種はまかれたが、ここにきて軍が登場してきた。大統領は解任、拘束されて、憲法は停止された。選挙で選んだ政権は、代えたければ選挙で落とすのが民主主義のイロハ。軍がいくら釈明しても、これはクーデターでしかない
去年,通过第一次自由选举推选出了穆尔西总统。虽然民主化的种子已经播下,可是走到了今天,军方又上场了。总统被罢免并遭到了拘禁,宪法被宣布废止。一个通过选举而产生的总统,如果你想要更换他的话,那也只有通过选举让他下台,这是民主主义的基础。无论军方作何解释,只能说这就是一次政变。
支持者らは怒り、内乱という事態も心配される。古代のエジプト暦では、1年をナイル川の洪水季、種まき季、収穫季に分けたという。民主化の種は収穫に至らないまま、また洪水の季節に戻るのだろうか
支持者们愤怒了,内乱的事态令人担忧。据说,古埃及历法将1年一分为三,分别是尼罗河洪水季、播种季和收获季。难道民主化的种子到不了收获季,还只是处于洪水季节就要返回了吗?
「国民に言論の自由はある。しゃべった翌日の自由が保障されないのだ」と、かつて冗談に包むように言われたそうだ。体制批判が命がけだった時代にネットが風穴を開けた。吹き込んできた「アラブの春」を、人々は後戻りさせたくあるまい
曾经人们半开玩笑地调侃说,“国民是有言论自由的,不过,说完后第二天的自由可得不到保障。”就在那对体制提出批评是要冒着生命危险的时代,是网络打开了一个通风口。人们是绝不会愿意将吹进来的“阿拉伯之春”再吹回去的。
伝統と宗教と近代化がせめぎ合う国である。その地にふさわしい民主化の進め方があろう。ただ軍が介入して首のすげ替えを繰り返すなら、せっかくの春にも寒が戻る。
这是一个传统、宗教和现代化相互对立抗争的国度。一定会有适合这方土地的民主化进程。只不过反反复复地由军方介入更换首脑的话,好容易迎来的春天将要蒙受严寒的侵袭。