バンクーバーで冬のスポーツ観戦といえばアイスホッケーだが、カーリングもなかなか人気がある。生徒の中にも大好き人間がおり、そんな生徒も交えた新年会の席でカーリングが話題になった。ルールなどあまり馴染みはないが、プレーも体験できるイベントが近々あるというのでみんなで行くことにした。
在温哥华,说到冬天的体育观战就是冰球了,不过冰壶也很有人气。我学生中就有人很喜欢冰壶,于是在新年聚会的时候,冰壶成为了聊天话题。虽然不太熟悉规则等内容,但最近有可以试玩的活动,所以大家决定一起去玩一次。
しかし日本の若い女性(教師養成講座の生徒)が「私は行かないでーす」と軽い感じで発話した。どうもその日はデートのようである。そしてこれを聞いた日本語上級者からこんな質問が出た。『先生、「行きます」の否定形は「行きません」ですね。「行かないです」はもちろん意味は分かりますが、「行きません」とどう違いますか』である。うーん、確かに日本語教育では「行かないです」などは教えていない。とても困ってしまった。
但是一位日本的年轻女性(教师培训讲座的学生)用轻快的感觉说:“我不去咯”。她那天好像有约会。然后听了这句话的日语进阶者提了一个问题。“老师,‘行きます’的否定形是‘行きません’吧。我虽然明白‘行かないです’的意思,但它和‘行きません’有什么区别呢”。嗯,确实,在日语教育中一般不会教学生“行かないです”这种说法。该怎么解释呢,我很为难。
これは「です」の付け方の変化である。この「です」は昔は名詞にしか付けなかった。「矢野です」や「先生です」などである。そして形容詞例えば「おいしい」や「楽しい」などは丁寧に言うときは「ます」を付けて「おいしゅうございます」や「楽しゅうございます」と表現していたのである。はるか昔、子供のときに聞いたような気がする。
这是“です”的接续方法的变化。“です”在过去只能接在名词后面。比如“矢野です”、“先生です”等。另外,形容词比如“おいしい”、“楽しい”等要郑重地表达时,会加上“ます”说成“おいしゅうございます”、“楽しゅうございます”。这种说法在很早之前,好像是我孩童时代听到过。
しかし確かにこの表現はいかにも大げさ過ぎて馴染めないと当時の若者も感じたのであろう。そこで形容詞にも「です」を付ける表現「おいしいです」「楽しいです」が登場して、どんどん広まった。そして国語審議会も昭和27年(1952年)に形容詞に直接「です」を付ける「暑いです」「寒いです」などを簡素な表現として正式に認めたのである。
但是这种表达方式被当时的年轻人认为过于夸张、不太习惯,所以出现了在形容词后也直接加上“です”的用法,如“おいしいです”、“楽しいです”,逐渐被广泛使用。然后国语审议会于昭和27年(1952年)正式承认了在形容词后直接加“です”,如“暑いです”、“寒いです”等简洁的用法。
日本語教育でも「暑いです」「寒いです」は正しい表現として教えている。でも年配の方の中にはこれらの表現に子供っぽさを感じる方もかなりいらっしゃると思う。
日语教育中也把“暑いです”、“寒いです”作为正确的表达方式教授。但很多年纪大的人会认为这种表达方式显得孩子气。
しかしこの傾向はどんどんエスカレートとして現在では、この「です」は動詞にまで付いてしまう勢いである。「行くです」や「来るです」のような表現はまだ使われていないが、でもその否定形の「行かないです」や「来ないです」は若者の間ではかなり使われており、ときどき耳にする。これはちょっとふざけた、おどけた雰囲気を出そうとする若者の感性なのであろうが、日本語教師として生徒には教えたくない。
现在这种倾向逐步升级,连动词后面都有直接加“です”的趋势了。虽然“行くです”、“来るです”等说法还没出现,但动词的否定形“行かないです”、“来ないです”等已经在年轻人中广泛使用,经常可以听到。这种用法是试图创造玩笑、诙谐气氛的年轻人的感性表达,但是作为日语教师,我不太想教学生这种用法。
彼女もデイトが理由なのでちょっとおどけて使ったようだが、日本語学習者の前では、気をつけなければダメと注意した。でも彼女いわく、このような場合は「行きません」より「行かないです」のほうが何となく雰囲気に合っている感じがするとのこと。
前面提到的日本女性因为要约会,有点开玩笑性质地使用了这种说法。我提醒她,在日语学习者面前,还是必须要注意语言的使用。但她却表示,在这种场合比起“行きません”,总觉得用“行かないです”更符合气氛。
どこでデイトするの・・・、こんな質問に対しても『そんなこと「分かりません」よりは「分からないです」のほうがぴったりします』である。なるほどね。
在哪里约会呢……,对于这个问题回答“そんなこと分からないです”(我不知道啦)比“そんなこと分かりません”要更合适。原来如此。
いつの日か「行かないです」や「来ないです」が主流になってしまう日が来るのかも・・・。でもこんな話まだ生徒には聞かれたくないので小声になってしまった。先生、彼女とコソコソ何を話していますか・・・。
或许某天“行かないです”、“来ないです”等说法会变成主流,但是这种说法现在还不想让学生知道,所以我只能小声地和她交谈。结果学生发现了,“老师,你和她在窃窃私语些什么呢……”。
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