「萌える」とは本来、草木が芽吹くという意味だったが、2000年ごろから、日本のアニメ・漫画・ゲームファンの間で、美少女キャラクターなどを見た時に心に湧き上がる強い好意などの感情を表す言葉として使用されるようになった。そこから転じて、今ではかわいらしく、幼いイメージを形容する言葉としても使われる。「萌え」と形容される対象は通常、かわいらしく純粋で、好感が持てるような人や物事が多い。萌えから派生した「萌え文化」は、日本のアニメ・漫画やSNSを通じて世界へと広がり、今や日本文化のソフトパワーを象徴するようになった。
“萌える”原指草木发芽,从2000年左右,该词开始用于描述日本的ACG粉丝之间看到美少女角色时内心所涌现的强烈爱慕感。现在则转用为形容可爱、幼稚形象的词语使用。用“萌”来形容的对象多是可爱而单纯,让人产生好感的事物。从萌衍生的“萌文化”通过日本动漫和社交网络传播到全世界,现在已成为日本文化软实力的象征。
しかし、このバーチャルなアニメ・漫画の世界の萌え文化の背後にあるのは、現実や社会から離れようとする消極的な若者だ。統計によると、ここ10年あまり、日本の自殺者数は毎年3万人を超えている。青少年の13%は頻繁に抑うつなどの症状に悩まされている。日本社会全体に「大人になりたくない」という気持ちがはびこっており、複雑な社会や人間関係に向き合う勇気がない人が多いのだ。
不过,在虚构的动漫世界萌文化的背后,是那些逃避现实、脱离社会、消极的年轻人。据统计,近10多年来日本每年的自杀人数超过3万。13%的青少年频繁受抑郁症状影响……日本社会整体蔓延着“不想长大”的氛围,很多人没有勇气面对复杂的社会及人际关系。
ある調査の結果、日本の結婚適齢期の男女の半数以上が恋人を持たず、「恋人が欲しくない」と答えた。これとは対照的に、70%の日本の若者が、萌え文化に癒しを見出し、アニメ・漫画・ゲーム・書籍などに熱中し、グッズを収集・交換することに楽しみを見出している。さらに意外なことに、萌え文化に夢中な男性が、数においても度合いにおいても、女性に劣らず多く、その熱中度も高い点だ。携帯電話にキャラクターのシールを貼り、バッグにぬいぐるみをつけ、美容院で眉毛を整える――。これらは今や、女性だけの特権ではなくなった。日本男性の「萌え好き」の心理に合わせ、最近では自衛隊の広告にも萌えキャラが使われるようになったほどだ。
某调查结果显示,日本结婚适龄期的男女半数以上没有恋人,并回答“不想要恋人”。与此形成对比的是70%的日本年轻人被萌文化所治愈,热衷于动漫、游戏、书籍等,喜欢收集、交换周边物品。更令人意外的是,沉迷萌文化的男性,不管从程度还是数量来说都不逊色于女性,热衷度空前高涨。例如在手机上贴角色粘纸、在包上挂玩偶、去美容院修眉等等——这些事情在如今并非只是女性才有的特权。为了迎合“爱萌”的日本男性心理,最近连自卫队的广告也开始使用萌角色。
徐々に日本を侵食しつつある萌え文化に対し、日本の学者は様々な見方を示している。明治学院大学の四方田犬彦教授は「現実に向き合うことを否定すれば、徐々に学習能力が低下し、責任感を失っていく」との見方を示す。
对于慢慢侵蚀日本的萌文化,日本的学者表示出各种不同的看法。明治学院大学的四方田犬彦教授认为“否定面对现实,会造成学习能力渐渐变差,进而丧失责任感”。
経済評論家の大前研一氏は著書の中で、「萌え文化に夢中な若者は、現実逃避傾向があり、消極的で向上心が無い。考えることを捨て、責任感が無い。無知を個性、若さを資本と思い込み、語彙が少なく、言葉もぶっきらぼうだ」と指摘している。
经济评论家大前研一在著作中写道“沉迷萌文化的年轻人有逃避现实的倾向,为人消极而缺乏上进心。舍弃思考,毫无责任感。把无知当作个性,把年轻当作资本,词汇匮乏,说话也粗鲁不堪。”
今年のW杯ブラジル大会で、日本代表は惨敗に終わった。一部のサポーターは「男子サッカーが弱くなったのは萌え文化のせいか?」と憤慨している。「萌え」は確かにかわいらしいが、現実的な困難を克服する闘志を失わせるものだ。なんといっても、萌えの世界にあるのは仮想の概念で、現実とはイコールで結べないからだ。
今年巴西世界杯日本队以惨败告终。部分支持者愤愤不平“男子足球变弱不会是萌文化造成的吧?”“萌”确实很可爱,会让人失去克服现实困难的斗志。不管怎么说,萌世界有的只是虚构的概念,不能与现实相提并论。